時候 晩秋(10月)~初春(2月)
地方名称 関東 鎌倉海老
イセエビ科に属するエビの一種で、古来よりイセエビは武勇と長寿新春の象徴として慶事に欠かせない。関東では鎌倉海老という。
分布 暖海を好み、本邦では房総半島以南から九州、沖縄に生息する。日本海側には生息しない。外洋に面した浅い岩礁やサンゴ礁に棲む。昼間は岩穴の中にひそみ、夜になると活動する。食性は肉食性で好んでアワビ・ウニ・小動物を食す。イセエビの天敵はタコでタコの天敵はウツボでイセエビは身を守るため、ウツボの中に共に生活する。タコはイセエビを、ウツボはタコを仕留める。都合の良い関係にある。
特徴 体型は円筒形で全身が棘だらけの頑丈な殻でおおわれ、触角・歩脚もがっしりし堂々たる威客を示している。第2触角は太く、根元には発音器があり、関節をギシギシと鳴らし威嚇音を出す。体色は生きているうちは紫褐色で南海産は黄褐色の斑紋がある。茹でると皆鮮紅色になる。旬は10月より2月で通年を通して味に差がない。
繁殖期は5月から8月でメス、オス交尾した後に産卵し、(最大60万粒)3ヶ月程で孵化し1年程の浮遊生活の後に海底に降りる。体長は2㎝程の半透明の小さなイセエビで1年後は10㎝、2年後は15㎝、三年後は18㎝、4~5年で体重250から300gになる。10年後には40㎝、1㎏強になる。我が国での最大体重2・5㎏の記録あり。成熟期は3年後、孵化して4年目以降である。
伊勢海老の禁漁は5月から8月頃、各県で異なる。解禁は、千葉県8月 九州8月下旬
宮崎9月 伊勢湾・和歌山は10月1日である。旬は10月から2月の寒い季節が最も良い。保存には暗所でもみがら又は毛布に包んで1週間程生きる。寒さには弱い。
食味は甘く最上の美味。目回り(大きさ)は250g前後を求めると良い。
歩留りは悪い。
漁法 刺網で漁獲される
料理 伊勢海老の洗い 玉割酒(酒・氷・水)に身を浸すと身ははぜる。酒は伊勢海老の身と和合し美味が増し、味に風合が出る。
※正月飾り用伊勢海老の下拵え
伊勢海老の飾り方は曲げて飾る。串打ちして腰を延ばして飾るの2通り。共にヒゲをタコ糸で固定、鍋にエビを入れ、別鍋にたっぷり熱湯をわかし、塩は海水の濃度3%を加え、先の熱湯を注ぎ入れ蓋をし、強火で30分程(頭部にアクが回らぬ時間)湯煮する。笊に岡あげし濡れ布巾をかけ冷えるのを待つ。タコ糸を取り綺麗に表面を洗い、串を抜き飾る。身を取る場合は頭部の中をきれいに掃除し真綿をつめる。腰の所も同様にする。水引の本数(5・7・9)は家風により異なる。
※具足煮には白味噌仕立(京都)と醤油仕立(関東)の2通り、共に針生姜が和合する。大鉢に盛ると伊勢海老と武士の風格が相まった豪快な 一品 の料理である。
※茶懐石煮物椀、椀種には伊勢海老の葛打ち、椀妻に神馬藻と鶯菜・香に柚子、本汁には昆布味の強めの本汁を張るとよい。
※鬼殻焼きには粉山椒・木の芽・花山椒を用いる。
※辛子煮はなし割となし片面に小麦粉をつけ、フライパンで焼き、甘辛く煮て溶和辛子を加え仕上げた料理。
※フライはグルメの中のグルメ 天婦羅は不味
※伊勢海老のみそを集め、塩を加え、飯の上に、これ程の美味は他にないであろう。
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