水前寺苔 ( すいぜんじのり )

時候 天然は年2回
初夏(5月)と仲秋(9月)~晩秋(10月)

 ※今は収穫ない

養殖 通年

クロオコッカス科クロオコッカス属の淡水産藍藻類。清澄な河川の中で育つ藻は形が不定型、幅4㎛、長さ7㎛の楕円形の細胞の集まりで寒天質の群体となる。

色は暗緑色。湖底の小石に付着して成長し、1㎝程になると小石から離れ、川辺の菖蒲などの草にひっかかり5から10㎝の藻体になる。養殖の藻体では稀に50㎝にもなる。

古い記録では熊本市外 江津 ( えづ ) 村水前寺公園と福岡県朝倉郡金川に生息したとあり、細川藩・秋月黒多藩より手厚い保護を受ける。

文献として1763年(宝暦13年)筑前(福岡)の川で藻を見つけ「川苔」と名付け、1792年(寛政4年)瓦にのせて乾燥する加工法が開発され、将軍家へ献上され、この開発が今日も受け継がれている。

1872年(明治5年)オランダ人スリーガにより水前寺苔が世界に紹介される。

1924年(大正13年)天然記念物指定、熊本市上江津湖に特別保護区が設けられた。水前寺苔の名称の他に 寿楽苔 ( じゅせんのり ) 紫金苔 ( しきんのり ) 秋月 ( あきつき ) ( のり ) 川苔 ( かわのり ) などと呼ばれている。

養殖 今日養殖されているのは業者で熊本市江津湖下流の嘉島町で1業者、福岡県朝倉の黄金川流域で2業者である。

地下水を汲上げて育成しているため周年収穫があり、乾燥法は昔のままの瓦を用いる。

収穫した藻体を洗って砂などを取り去り、うすに入れ細かく 搗潰 ( つきつぶ ) したのを扁平な瓦か平板にコテで相当厚く塗り陰干する。

色は暗緑色の原紙状である。料理は水戻して使用する。

※天然産水前寺苔の収穫は昔、初夏(5月)と秋(9月~10月)の2回で今日では天然産はない。養殖では通年収穫で旬は通年となる。

料理 お造りの妻 酢の物 汁の実 生でも使用する

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