時候 仲冬(12月)~初春(2月)
棘皮 動物ナマコ類の総称で種類も多く、日本近海には200種類で食用になるのは30種ほど。
分布 本邦では北海道から沖縄まで生息し、太平洋側より日本海側に多く産している。体長30㎝程で体は円筒形、背にはいぼ状突起がある。腹側にはたくさんの管足を持ち、この管足ではい回る。真ナマコには(赤・青・黒)がいて、
◎赤ナマコ(赤褐色を帯びアカコの名称)は外洋性の岩礁域に多く、身質は軟らかく関西の方に珍重される。
◎青ナマコ(青緑色を帯びアオコの名称)は内湾の砂泥底性で身質は固く関東の方に好まれる。黒ナマコ(黒褐色を帯びクロコの名称)。身質は固い。沖縄の黒ナマコは別種。
◎キンコ科の 金海鼠 は寒冷性のナマコで不規則な 斑紋 があり、フジの花に似ていることからフジコと呼ばれる。宮城県金華山沿岸に多発し海底の砂金を体内に取り込んでいると思われ、キンコの名がある。茹でて干した(イリコ)は主に中国に輸出される。
雌雄異体で外見は区別できない。2年で成熟し、長命は9年。産卵は春から夏にかけ行われる。産卵後は休眠に入り、秋再び活動する。
※漁法は小型底曳網又は海底を覗き、 鉤 や 銛 で捕られる。
海鼠の製品
※ 煎海鼠 海参 ナマコを茹で干した物を(いりこ)という。古く平安時代より作られる。高級食材。中国に輸出される。
※ 海鼠腸 、ナマコの腸の塩辛で、いりこ製造の副産物。古くから伊勢・志麻・尾張・三河・備前・北陸で作られていた。その中で日本3大珍味、尾張の海鼠腸は色・香・味とも抜群、越前うに、肥前の 唐墨 と共に日本3大珍味。
※ 海鼠子 石川県能登半島が有名である。海鼠の卵巣を塩辛にした 生海鼠子 は超高級珍味。
卵巣を干した物を(くちこ)という。くちこには2種類あり、棒状にしたのを棒このこ。
バチ形にしたのをバチコという。共に超高級珍味である。
海鼠料理
下拵えは天地を去り、大きいものは縦2つに切り内臓を掃除する。小さいものは天地を去り、棒に布かたこ糸を巻いたもので内臓を掃除すると良い。生で食する時は薄く小口に切り、大根卸し、柚子を添え二・三杯酢又はポン酢で食す。その他湯振り、茶振にする方法がある。
◎海鼠の茶振りの仕方
カメを用いる。1㎝のナマコのブツと大根卸しを入れ、煮返しした焙じ茶を漉して注ぎ入れ、蓋をして冷めるのを待って、ナマコを取り出し、八方酢に漬けると軟らかい茶振りナマコが出来る。
◎ 擂 り海鼠の作り方
海鼠の天地を去り、腹の中を丁寧に掃除し、ザルにナマコ、塩、小石を入れ、よく擂り表面のぬめりを取り除く。真白いすり海鼠が出来る。軽く湯ぶり・茶ぶりして、合せ酢に鷹の爪・柚子を加え漬ける。薄く切って酒の肴となる。 古 の仕事。
◎ 煎海鼠 の戻し方
一中夜水に海鼠を漬け腹の中を掃除し、鍋にたっぷり水をはり、 藁 を4~5本入れ、火にかけて戻すのが主流であった。欠点は表面が軟らかくなり過ぎる。
一中夜水に煎海鼠を漬け腹の中を掃除し、鍋に煎海鼠を入れ、火にかけ煮立つ前に鍋止めする。3日~4日それをくり返す。鍋の水はそのつど替えること。良い加減に戻る。
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