歳時記 夏 六月

時候

六月 ( ろくがつ )  仲夏

野山翠緑におおわれ、田は苗の成長と共に一面が緑におおわれる。

皐月 ( さつき )  仲夏

早苗月 ( さなえつき )   五月雨月 ( さみだれ )

陰暦五月の異称。

短夜 ( みじかよ )  三夏

明易 ( あけやす ) し  明急 ( あけいそ )

短い夏の夜。「夏至」は最も短い。

日永は春、短夜は夏、夜長は秋、短日は冬。

入梅 ( にゅうばい )  仲夏

立春から一三五日目で、陽暦六月十三日頃「 梅雨 ( つゆ ) 」に入る。これから三十日間「ついり」である。

梅雨 ( つゆ )  仲夏

六月十二日頃から凡そ三十日間をいう。 梅雨 ( ばいう )

夏至 ( げし )  仲夏

二十四節気の一つ、六月三十日頃、昼が最も長い、一番暑いのはこれから一ヶ月間。

天文

五月雨 ( さみだれ )  仲夏

陰暦五月に降るのでこの名がある。 五月雨 ( さみだれ )

芭蕉の句、「五月雨を あつめて早し 最上川」はあまりにも有名。

五月闇 ( さつきやみ )  仲夏

五月雨の頃の暗さをいう。

空梅雨 ( からつゆ )  仲夏

天候の不順な年で、雨が殆ど降らないこと。

南風 ( みなみかぜ )  三夏

大南風 ( おおみなみ )   正南風 ( まみなみ )   南吹 ( みなみふ ) く  南風 ( なんぷう )   南風 ( みなみかぜ )

四季により吹く風の方向が決まっている。夏は「南風」、冬は「北風」、春は「東風」、「南風」は四月から八月にかけて吹く。

青嵐 ( あおあらし )  三夏

夏、緑の林や草原等を吹きわたる風。

風薫 ( かぜかお ) る 三夏

薫風 ( くんぷう )

夏、南又は南東より吹く、匂うような感じの快い微風である。

( ひょう )  三夏

氷雨 ( ひさめ )

夏、雷雨などを作って降る 氷塊 ( ひょうかい )

( とら ) ( あめ )  仲夏

陰暦五月二十八日の雨。古来これを「虎が雨」と言う、曾我兄弟が討たれた日。「虎」とは大磯の「虎御前」で、曾我裕成と深く契った女。裕成が討たれた日なので、虎御前の悲涙であろう。

言い伝えより出た季語。

地理

出水 ( でみず )  仲夏

梅雨出水 ( つゆでみず )   ( なつ ) 出水

梅雨期の大雨のために河川の出水すること、梅雨出水を略して出水という。秋期の出水は「秋出水」と呼ぶ。

代田 ( しろた )  仲夏

田植の準備の出来た田である。

植田 ( うえた )  仲夏

田植えの終った田をいう。

( なつ ) ( かわ )  三夏

夏川 ( なつかわ )   夏河原 ( なつかわら )   五月川 ( さつきかわ )

夏期の河川である。水量が豊かな川。 ( ひでり ) つづきの水量の少ない姿もある。

夏野 ( なつの )  三夏

夏野原 ( なつのはら )   青野 ( あおの )

夏期に夏草が生い茂ったさま。広々とした髙原などを「夏野」という。

富士 ( ふじ ) 雪解 ( ゆきげ )  仲夏

富士の雪は五月になって解け始める。解けて行く間に雪の姿が変る。人の形に見えると、「富士の 農男 ( のうおとこ ) 」といって、五穀豊熟の兆し。

喜び 鳥の形に変化すると、「富士の豊鳥」といって、田植の好時季としたりする。

皐月富士 ( さつきふじ )  仲夏

夏富士 ( なつふじ )

陰暦五月ごろの富士をいう。雪もだんだん消えて夏らしくなった富士。

生活

溝浚 ( みぞさら ) え 仲夏~

田植前、田の ( みぞ ) を浚う。 灌漑 ( かんがい ) をよくする為。

魚簗 ( やな )  三夏

( やな )   簗打 ( やなう ) つ  簗瀬 ( やなせ )   ( やな ) ( )   簗番 ( やなばん )   簗守 ( やなもり )

川魚の捕えるために川瀬に設ける一種の仕掛。その方法は杭を打ちならべて水を ( ) き、一部だけ開けて置いてそこに「 簗簀 ( やなす ) 」を張り、流れて来た魚を簀に受けて捕る。簗打は簗を設けること。尚、春には「上り簗」、秋には「下り簗」、崩れ簗がある。

竹植 ( たけう ) う 仲夏

竹酔日 ( たけすいじつ )   竹誕日 ( たけたんじょう )   竹移 ( たけうつ )

春から陰暦五月十三日を「竹酔日」という。この日に竹を植えると、必ず、根付くという伝えがある。丁度季節も梅雨時で移植によい。

豆植 ( まめう ) う 仲夏

豆蒔 ( まめま ) く  菽植 ( まめう )
田植えの時、田の畦に大豆を蒔くので 畦豆 ( あぜまめ ) ともいう。 又畑に ( うね ) を立て、棒の先で突いて穴をつくり二・三粒入れて土をかける。

甘藷植 ( かんしょうう ) う 仲夏

藷挿 ( いもさ )

麦刈の後に甘藷を植える。梅雨の頃、畝を立て甘藷の苗三十センチ程を切って、斜めに ( ) すだけである。

粟蒔 ( あわまく )  仲夏

粟蒔 ( あわま )

粟は五穀の一つ。大粟・小粟の別ある。粟の種を蒔く  早蒔 ( はやまき ) (五月中)  中蒔 ( ちゅうまき ) (六月頃) 遅蒔 ( おそまき ) (七月頃)生育期間二ヶ月と早い。

御田植 ( おたうえ )  仲夏

伊勢の御田植。今は六月中、古くは陰暦五月二十八日大神宮に於て行われた神事。

住吉の御田植は、今は六月十四日、古くは陰暦五月二十八日に行う神事。

代掻 ( しろか ) く 仲夏

代掻 ( しろかく )   田掻 ( たか ) く  ( ) 代掻 ( しろか ) く  田掻馬 ( たかくうま )   田掻牛 ( たかくうし )   代馬 ( しろうま )   代牛 ( しろうし )

田植前に田に水を入れ、牛や馬に代掻を ( ) かせて掻きならすこと。

田植 ( たうえ )  仲夏

田植歌 ( たうえうた )   田歌 ( たうた )   田植笠 ( たうえかさ )   田植時 ( たうえとき )

代掻 ( しろかき ) の終った水田に早苗を植付ける。今日では五月上旬が田植どき。昔は六月上旬から ( はん ) 夏生 ( げしょう ) (七月二日~六日頃)であった。

農家にとって田植・稲刈は重要な年中行事。

早乙女 ( さおとめ )  仲夏

五月女 ( さつきめ )   植女 ( うえおんな )

田植をする女。 紺絣 ( こんかすり ) の着物・紺の 手甲 ( てこ ) 脚絆 ( ちゃはん ) ・赤の帯・赤の ( たすき ) ・白い 手拭 ( てぬぐい ) ・新しい 菅笠 ( すげかさ ) と美しい装いは、「田の神」に仕える女性の装い。

早苗饗 ( さなぶり )  仲夏

田植が終った後、神棚に洗い清めた早苗を供え農具を飾り、みんなで、酒肴・小豆飯などで祝うこと。

虫篝 ( むしかがり )  仲夏

夏、草木や田畑のものに害虫が繁殖するので、この虫を誘い寄せるために焚く篝火。

藍刈 ( あいか ) る 仲夏

一番藍 ( いちばんあい )  二番藍  藍玉 ( あゆだま )   藍搗 ( あいつき )

藍は重要な染料植物。暖地に栽培。春に種を蒔き、六月頃「一番藍」を刈る。晴れた朝早く刈る、二番藍は一ヶ月後に刈る。

葉は天日に干し、乾燥させ、土蔵の内で時々水をかけ発酵させる。

( ) ( くだ ) いて固め藍玉を作る」

螢狩 ( ほたるかり )  仲夏

螢見 ( ほたるみ )   螢舟 ( ほたるぶね )
「ホーホーホタル来い」と歌いながら子供達は水辺の螢を求めて歩く。「螢見」・「螢狩」をする。螢狩には 団扇 ( うちわ ) がよく似合う→納涼

今は螢が見られなくなった。

螢籠 ( ほたるかご )  仲夏

竹や木の枠に ( しゃ ) を張ったもの。又金網・プラスチック網を用いる。螢を入れる。

藻刈 ( もかり )  仲夏

( ) ( ) る  藻刈棹 ( もかりざお )   藻刈鎌 ( もかりかま )   藻刈舟 ( もかりふね )

水中に繁殖した藻を刈ること。刈ったものは干して肥料にする。

田草取 ( たくさとり )  仲夏

( ) 草取 ( くさとり )   一番草 ( いちばんくさ )  二番草 三番草

田植が終って二十日前後から土用過ぎる時分まで、田の雑草を取る。一番から三番まで、野良仕事のうちで一番つらい。除草の方法は直接手で取る。田打車・除草剤・合鴨・鯉を放すなどある。

草取 ( くさとり )  仲夏

草むしり

夏、公園・庭園・畑など雑草取り・草むしり、暑い日はつらい作業である。

鵜飼 ( うかい )  三夏

鵜飼火 ( うかいび )   鵜篝 ( うかがり )   鵜松明 ( うたいまつ )   鵜川 ( うがわ )   鵜匠 ( うしょう )   鵜使 ( うつかい )   鵜飼船 ( うかいぶね )   鵜船 ( うぶね )   鵜籠 ( うかご )   荒鵜 ( あらう )

鵜を使い主に鮎を捕る。岐阜県長良川では五月十一日から十月十二日まで、満月前後を除いて毎日行なわれる。歴史は古い。万葉集に出ている。鵜には三種類。「海鵜」・「川鵜」・「姫鵜」の中で海・川鵜を使用する。主に海鵜を用いる。

川狩 ( かわかり )  三夏

川干 ( かわほ ) し  網打 ( あみうち )   毒流 ( どくなが ) し かいぼり

夏期、川・沼・池などの魚を大量に捕獲すること。川の上下を ( せき ) 止め桶・バケツなど用い水を汲み出すなどして捕える方法。この外に「投網」・「毒流し」(山椒の皮を煎じた汁を流す。今は禁止)などがある。

夜振 ( よぶり )  仲夏

夜振火 ( よぶりび )

夜、松明やカンテラを灯して、魚を集め捕ることで、河川・水田・沼地・海辺でその火を ( した ) い寄る。魚を網ですくったり、モリで付く方法。この漁獲は禁止されているので注意。

夜釣 ( よづり )  三夏

夜釣舟 ( よづりぶね )   夜釣火 ( よづりび )

夜に入って河川・海辺で魚を釣るのをいう。夏期は涼みながらの釣人が多い。

主な魚、穴子・スズキ・メバル・青利いか・甲いかなど。川では夜釣はしない。ナマズは夜行性。

夜焚 ( よたき )  三夏

夜焚釣 ( よたきづり )   夜焚舟 ( よたきぶね )

夜、舟の上に焚火をして、集まる魚を獲るのをいう。海老・ 小烏賊 ( しょういか ) などの類が多い。阿波の海・下関の小門などが夜焚で最も有名。

釣堀 ( つりぼり )  三夏

池に鯉・鮒の類を放し、料金を取って釣らせる。夏最もにぎわう。秋風の頃、八影も、まばらになる。

夕河岸 ( ゆうがし )  仲夏

昼網 ( ひるあみ )   昼市 ( ひるいち )   夕鯵 ( ゆうあじ )

盛夏のころ、東京魚河岸で夕方魚市の立つのをいう。大阪では「昼網」という。※魚河岸で夏の間近海でとれた魚を夕方売った。夏場の習慣(アジ・鰯・かつお・小鮪など)。

草矢 ( くさや )  三夏

( かや ) 草の葉を矢の形に割って、指にはさんで空高くとばす子供の遊び。

( かや ) ( かや ) →屋根を ( ) くのに用いる。 刈屋根 ( かりやね ) 転訛 ( てんか ) ともいわれる。

草刈 ( くさかり )  三夏

草刈る  朝草刈 ( あさくさかる )   草刈 ( くさかり ) 女  草刈童 ( くさかりわらわ )   草刈籠 ( くさかりかご )  草刈 ( かま )

夏農家の朝に仕事。家畜用の朝露に濡れた草を刈る。活用は肥料にもなる。

千草 ( ちぐさ )  三夏

草干 ( くさほ )

家畜の飼料用にするために刈草を干す。「干草」である。

夏衣 ( なつごろも )  三夏

夏衣 ( なつぎぬ )   夏着 ( なつぎ )   夏物 ( なつもの )
夏期用の衣服の総称。 木綿 ( もめん ) ・絹物・麻物等ある。 単衣 ( ひとえ ) ( うすもの ) 帷子 ( かたびら ) 白絣 ( しろかすり ) 浴衣 ( ゆかた ) と変わっていく。

単衣 ( ひとえ )  三夏

単物 ( ひとえもの )
夏期用いる裏のない一重の着物の総称。木綿・絹物・麻等で作られる。五月一日から ( あわせ ) 、六月一日から単衣、七月一日から 帷子 ( かたびら ) という習慣が今日なお守られている地方もある。

夏服 ( なつふく )  三夏

夏期専用の洋服をいう。白服は盛夏着用する白地の洋服。今日では色・分様多種多様。

夏羽織 ( なつはおり )  三夏

単羽織 ( ひとえはおり )   絽羽織 ( ろはおり )   麻羽織 ( あさはおり )   薄羽織 ( うすはおり )

夏の単衣羽織の総称をいう。麻・絽・紗等の薄織物で作るため「薄羽織」ともいう。

男性には黒、女子には涼しい色物が多い。

夏帽子 ( なつぼうし )  三夏

麦稈帽子 ( むぎわらぼうし )   経木 ( きょうぎ ) 帽子 パナマ帽子 カンカン帽
夏期専用の帽子。略して「 夏帽 ( なつぼう ) 」。「 麦稈 ( むぎわら ) 帽子」、経木で編んだ「経木帽子」、南洋の「パナマ帽子」などがある。

夏襟 ( なつえり )  三夏

織目が薄く、色合の涼しげな ( ) ( しゃ ) などで作った夏向の掛け襟。

夏帯 ( なつおび )  三夏

単帯 ( ひとえおび )   一重帯 ( ひとえおび )
夏締める ( ひとえ ) の帯。「男帯」・「女帯」がある。一般に夏は巾の狭いものを用いる。

絽・紗・博多・絹織物が多い。

夏袴 ( なつはかま )  三夏

単袴 ( ひとえはかま )   ( あさ ) 袴  ( )
夏専用の袴。麻・絽・その他薄地の絹織物で作ったものが多い。

夏手袋 ( なつてぶくろ )  三夏

夏専用の手袋をいう。元来礼装用に限られ、主に絹・綿などで作られる。白・黒のレースの網目のものが多い。日焼け防止。

夏足袋 ( なつたび )  三夏

単足袋 ( ひとえたび )
夏季専用の足袋。キュラコ・ ( ちぢみ ) ・麻・ 繻子 ( しゅす ) ・絹・木綿など薄地のものを用いる。一重に作られた「 単足袋 ( ひとえたび ) 」。

夏座布団 ( なつざぶとん )  三夏

麻座布団 ( あさざぶとん )   藺座布団 ( いざぶとん )

夏に用いる座布団の総称。麻・藺が主流である。木綿地に白い布をかけて夏用に用いることもある。

革布団 ( かわぶとん )  三夏

革座布団 ( かわざぶとん )
革製の座布団で、夏座布団の一種である。

夏布団 ( なつぶとん )  三夏

夏衾 ( なつぶすま )   ( あさ ) 布団

夏専用に、薄綿で作った布団。麻布が多い。

絹布・絽等も用いる。色や模様も見る目涼しく作る。

青簾 ( あおすだれ )  三夏

( すだれ )   ( たま ) 簾  ( たけ ) 簾  ( よし ) 簾  伊予 ( いよ ) 簾  ( ) 簾 板簾 半簾  ( くだ )

夏用に用いる簾の総称。障子を取りはずし風通し良く、日差しを ( さえぎ ) ったり、涼味を添える装飾のためなどに軒や縁先に掛ける。

「障子」が「簾」に変わるとすがすがしさを感じる製品は多い。竹・葭・板など日除け、「伊予簾有」名。

葭簀 ( よしず )  三夏

葭簀 ( よしず ) 茶屋
葭で編んで作ったもの。夏の日ざしを ( さえぎ ) るために「掛茶屋」の ( ひさし ) などによく立てかける。

葭戸 ( よしど )  三夏

簀戸 ( すど )   葭障子 ( よししょうじ )   葭屏風 ( よしびょうぶ )
細茎 ( さいけい ) を編んではめ込んだ戸障子。部屋の通風をよくする。 ( ふすま ) ・障子をとりかえて夏季だけ用いる。「簀戸」も「葭障子」も同じ屏風にはめ込んだのを「簀屏風」という。

葭障子 ( よししょうじ )  三夏

葭を編んで ( うず ) め込んだ障子。風通しを良くする。夏期の間用いる。

籐椅子 ( とういす )  三夏

籐寝椅子 ( とうねいす )

籐で作った椅子。夏季に使用。肌ざわり快適で、見た目も涼しい。 仰臥 ( ぎょうが ) できるように作ったのが籐寝椅子。

夏暖簾 ( なつのれん )  三夏

麻暖簾 ( あさのれん )

夏の暖簾である。目の粗い麻布で作る。「麻暖簾」、木綿他の「夏暖簾」もある。涼しい文様をあしらう。

動物

夏燕 ( なつつばめ )  三夏

三月に渡ってくる。夏は雛を育てる期間で忙しい。雨の中でも低空でせわしなく飛びかう姿を見かける。夏の風物詩。

翡翠 ( かわせみ )  三夏

川蝉 ( かわせみ )  しょうびん  翡翠 ( ひすい )
翡翠 ( かわせみ ) 」は夏の季語、留鳥。羽毛の色は 翡翠 ( ひすい ) 色。夏に最も活躍。小枝に止まり水面を見つめ獲物をうかがう。きわめて敏しょうな鳥。

白鷺 ( しらさぎ )  三夏

全身純白、白鷺と呼ぶ。田圃の辺などで見かける美しい鳥。代表的なのは「小鷺」。

( ほたる )  仲夏

初螢 ( はつほたる )   螢火 ( ほたるび )   ( ) ( ほたる )   源氏螢 ( げんじほたる )   平家螢 ( へいけほたる )   螢籠 ( ほたるかご )

体が大きく、ゆっくり光るのが「源氏螢」。期間は五月下旬~六月下旬 「平家螢」は小さく、光は弱い、期間は六月下旬~七月下上旬。

天道虫 ( てんとうむし )  三夏

てんとうむし  瓢虫 ( ひさごむし )  天道虫だまし
可愛い半月形の小甲虫で甲に赤や黒の 斑点 ( はんてん ) がある。害虫を食べる益虫。茄子や馬鈴薯の葉を食べる害虫→天道虫だまし。

蝸牛 ( かたつむり )  三夏

かたつむり ででむし でんでんむし

夏に雨が降れば出て来る。梅雨の頃が多い。大小二つの触角があり大の角に眼がある。歩く時に角を出す。

植物

夏草 ( なつくさ )  三夏

夏の草 青草

生い茂る夏の草。

昼顔 ( ひるがお )  仲夏

花は朝顔に似て小さく、日中に開いて夕方しぼむ。色は白・淡紅色。原野、路傍に自生、蔓性植物。

杜若 ( かきつばた )  仲夏

燕子花 ( かきつばた )

水辺、沼、沢に自生。「あやめ」より少し大きく、花は三弁垂れて大きく、三弁は立って細い。色は紫、紅紫、淡紅、白など。美しい花。

花菖蒲 ( はなしょうぶ )  仲夏

菖蒲園 ( しょうぶえん )  菖蒲池

種類は二百種以上と多い。葉は剣状している。六月頃に白、紫、赤、浅黄絞などの花を咲かせる。山野の乾地に自生するは原種。栽培は「水辺」に植える。

行事食

水無月豆腐 ( みなづきとうふ )  仲夏

京都の名菓子(水無月菓子)を料理用に転用したものが水無月豆腐であり 胡麻豆腐の上に 小豆 ( あずき ) を散したもので 氷のかけらを表わすために三角形に切り、小豆は穢れを祓う意味がある。

※今日でも続く神事に 夏越 ( なごし ) の祓(水無月の祓)

( ) ( ) くぐり神事が六月三十日に神社で行われる。この半年間の罪と穢れを祓い、残り半年間の無病息災を祈念する行事。その折に氷に似せた水無月菓子を食する。

生節 ( なまりぶし )  三夏

生節 ( なまぶし )  なまり

鰹を三枚に卸してむして製品にする。堅くない生の「鰹節」である。昭和三十九年(東京オリンピック)以前は冷蔵庫が普及せず、鰹の水揚げ多いときなど浜の入・加工場が作って市場に出した。関東人好み。今は見かけない。

忌火 ( いんび ) 御飯 ( ごはん )  仲夏

陰暦六月一日に行なわれる古い宮廷行事。「忌火」とは神道で「清浄な火」のこと。この火でご飯を炊いて天皇が召し上がる儀式で宮中や伊勢神宮などの重要な祭り。

掛鯛下 ( かかだいおろ ) す 仲夏

正月に、小鯛一対、竈の上に懸けておいたものを下す。汁にして食べると邪気払いになる。

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